“普通の人”だから勝てる エナフン流株式投資術 | 奥山 月仁 | ビジネス・経済 | Kindleストア | Amazon
本の概要
普通の会社員である投資家の奥山月仁さんが書いた本です。奥山さんは、大人気投資ブログ「エナフンさんの梨の木」の筆者としても知られます。普通の会社員ならではの視点で投資について書いてあります。2018年に出版された本です。
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投資手法
アメリカの投資家ピーターリンチに影響を受けたそうで、成長株を割安で購入して長期保有することで、業績の成長と割安の是正による株価の上昇益を狙う投資法です。また、自分が実際に使用したサービスを提供する企業を投資対象とすることを本書ではススメています。5銘柄程度に投資すると記載がありましたので、分散投資というより自分が自信を持っている銘柄に投資をしているようです。
こんな人に読んでもらいたい
特に、これから投資を始めようかという方あるいは投資はじめたての方には、是非読んでもらいたいです。なぜなら、平易な文で丁寧に株式投資について書かれているからです。
また、著者自身も会社員として働きながら投資をしてので、投資に多くの時間を取れないという方にも読んでもらいたいです。ただ、コラムとして四季報を読破しましょうといった時間と労力が必要なアドバイスもあります。投資はじめたての方は四季報を読破するのは大変だと思うので、四季報は必ず読まなくてはいけないものではないです。もちろん、読み続けると投資の力が確実に付くらしいです。
アマゾン商品紹介
普通の会社員が自らの強みを生かした株式投資で数億円の資産を築いた!
著名ブロガー「エナフンさん」が、自らの成功体験を交えながら
必勝ノウハウをわかりやすく解説。600万円の元手で株式投資を本格的にスタート。成長株に投資して、
価格が10倍以上にも上昇する大化け株を複数つかみ、
資産を数億円にまで増やした会社員投資家、奥山月仁さん。本書は、大人気投資ブログ「エナフンさんの梨の木」の筆者としても知られる彼が、
自分と同じように平日は仕事に追われて株式投資のために多くの時間を割けない
"普通の人"でも、ちょっとした発想の転換と工夫で大きく儲けることができる
株式投資の必勝ノウハウを余すところなく明かした、類書のない指南書の決定版です。高校生のときから株式投資をたしなみ、大学では証券理論を専攻したにもかかわらず、
勝ったり負けたりを繰り返して一向に資産を増やせなかった奥山さんが、
急に大化け株で連勝できるようになったのはなぜか? その秘訣は、拍子抜けするほど
シンプル。本業を別に持つアマチュアの投資家が、プロのトレーダーや専業の投資家を
大きく上回る利益を上げる。"普通の人"でも、いや"普通の人"だからこそ勝てる
魔法のような投資のスキルを、本書を読めば誰もが身に付けることができます!
ポイント
1:割安成長株投資
短期的な株価の変動は完全に無視して長期保有し、企業の成長や業績回復に伴う長期的な株価の上昇を狙うことに徹している。保有銘柄は多くない。通常は5銘柄前後に集中投資する
2:ピーターリンチの投資法
リンチに倣った投資法の肝は、「成長が期待できる企業をひたすら探し出して割安さを加味して購入しさえすれば、後はただじっとしているだけで、アマチュアでも大いに勝てる」という点だ。
3:身近に投資のヒント
私はユーザーとして満足のいく体験をした時、必ずその会社のことを調べることにしている。大化け株は大抵とても身近な所に潜んでいるからだ。
4:資本主義の恩恵は株主に
今の日本が資本主義社会であることだ。貴族社会や武家社会では、農民の富が貴族や武士に吸い上げられていた。同様に資本主義社会では、企業で働く人々の稼いだ富が、最終的には資本家の株主に流れる仕組みになっている。
5:つなげよう分析
❶強みを知れ→自分ならではの強みを理解する
❷流れを知れ→複雑な株価の流れを理解する
❸原理を知れ→株価が決定する原理原則を理解する
❹弱みを知れ→個人投資家や人間ならではの弱みを理解する
❺ウラを取れ→決算書や会社資料で必ずウラを取る
6:好きなサービスに投資する意義
仕事や趣味のジャンルならあなたには理解しやすく、他人には理解しにくい。深く数字を追求するにも将来を予想するにも、あなたならではの個性が生きるし、第一に楽しい。
7:「大化け株」の7つの特徴
❶成長著しい嫌なライバル
❷他社技術の利用が得意
❸右肩上がりの棒グラフ
❹まるで話題に上がらない
❺行列、売り切れ、予約待ち
❻常習性や中毒性のある商品
❼有望株の周辺に次の候補がある
8:投資に勝利の方程式はない
もしかすると、投資初心者の中には「どこかにインスタントな勝利の方程式が存在し、それを知っているか知っていないかが勝者と敗者を分けている」と勘違いをされている方がいるかもしれない。しかし、当然のことながらそんな方程式は存在しない。継続して知識を増やし、日々に実践を繰り返すことで、初めて実力が付いてくる。
9:長期で考える
ある1日だけで比較すれば、成長株よりも日経平均株価の方が大きく上昇する日もあるだろう。しかし、1年程度のスパンで比較すると、成長株に軍配が上がることが多い。景気変動や金融政策に大きく左右される相場とは異なり、成長株は独自の成長要因を持ち合わせているため、その分、上昇スピードが速くなると考えられるのだ。
10:買い場
相場が大きく下げた時、それが企業業績の悪化を反映したものなのか、それともパニック売りなのかをしっかり確認することである。後者ならば買い場の到来だ。ただし、個別銘柄において業績が横ばいの状況で株価が下がった場合、私の経験からすると、株価の戻りが遅い。
11:業績予想のクセを知ろう
余裕があれば過去の業績予想と実績を比較して、保守的な業績予想と挑戦的な業績予想のどちらを出す傾向が強いのかを確かめる習慣を持つといい。
12:無用なリスクを減らす
株式投資にはリスクがつきものだが、それには大きく2つの種類がある。一つは、誰もが予期出来ない本当の意味でのリスク。もう一つは、あなたが、無知なるが故に取ることになった無用なリスクだ。後者はできる限り小さくする努力が必要である。
13:株式投資は、人生を変える
「株式投資は危険なギャンブル」という固定観念から脱却できれば、それは人生を変えられる数少ない選択肢の一つと気付くだろう。
感想
成長株と聞くと、IT系の株が真っ先に頭にうかびます。ところが奥山さんはとんかつが好きおかげで、投資で利益を出せたみたいです。詳しくは本書をご覧ください。身近なサービスに投資のアイデアがあるということを痛感します。
やはり個人投資家の勝ち筋は、自分が好きなサービスを起点に投資対象を決めることです。例えば、私は以前「カプリチョーザ」が好きだったので運営会社のWDI株を400円代の時に買って、3年くらいたった後に2000円になったところで売りました。業績は見ないで、ただ「カプリチョーザ」が好きという観点で投資をしたことが功を奏しました。自分の実感としても良いサービスを継続的に提供している企業の株価は長期的には上がって行くように感じます。
本書を読んで、身近なサービスを元に投資をすることの面白みを再度確認できました。