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【セブン銀行】株を買うなら、知らないと損する2021年3月「月次読み取りテクニック」

セブン銀行の月次によると、ATMの(一日あたりの)平均利用件数は、3月に100件を突破しました。この数字の捉え方と、今後の方向性を分析した記事です。

 

目次

 

 セブン銀行の月次を見る際のポイントとは

ATM設置台数

現在のATM設置台数は、2万5千台で推移しています。ここ1年で、およそ500台の増加しました。大まかな内訳は、セブン店舗で221台の増加、グループ外で271台の増加(セブン&アイホールディングス『2021年2月期 決算補足資料』より)でした。

過去には、年間で1000台を上回る増加をしていたことがあります。それを考えると、500台増加は少なく思えます。

今後は、グループ外での設置台数をいかに増やせるかが、設置台数の増加の鍵となりそうです。

平均利用件数

平均利用件数は、ATM1台が一日あたり平均で何件利用されているかを示しています。もちろんこれは、手数料が発生する取引を計上しています。

平均利用件数は、おおよそ90件前後で推移をしています。

ここ2年間では、平均利用件数の2ヶ月の合計が190件を越えると、翌月に80件台に落ち込みます。

また、後述の理由により年末12月がピーク、翌月の1月が底になる傾向にあります。

2020年は、緊急事態宣言が出された4月と5月は需要が消失してしまっているので、例年よりも件数が落ち込んでいます。

総利用件数(百万件)

総利用件数は、ATM設置台数に依存するので、あまり重視しません。

参考までに、ここ2年の平均は下記のとおりです。

  総数(百万件) 一ヶ月の平均
2020年3月期 849.1 70.75...
2021年3月期 836.1 69.67...

 

一ヶ月の平均がおよそ70件(百万件)ですので、70を下回ると、少ない印象があります。

 

3月はATM平均利用件数は今期最大も、需要の先食い懸念ありか

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セブン銀行ATMの(一日あたりの)平均利用件数は、3月に100件を突破しました。平均利用件数が100件を越えたのは、2019年12月以来です。

しかし、2019年に100件を越えた際には、翌月の2020年1月には、87.4件と2020年期で最低件数を記録しています。

例年、セブン銀行ATMの平均利用件数は、12月に最も平均利用件数が多くなる一方、1月に最も少なくなります。

なぜなら、年末に振り込み期限を指定されやすいことや、お年玉等のの引き出し増加により、12月にATMの利用が増える一方で、その反動により1月は、ATMの利用が減るからです。

つまり、今年3月に100件を越えたのは、年末のような翌月分の需要を先食いしている可能性があります。

 

なぜ需要の先食いが生じて、3月にセブン銀行ATMの利用件数が多くなったのか?

4月に三井住友銀行のセブン銀行手数料の値上げをするから3月の利用件数が増えた?

三井住友銀行が、2021年4月5日よりセブン銀行ATM手数料の改定(実質値上げ)しました。

セブン銀行ATMでの手数料を、平日の日中は220円に、それ以外は330円と、110円ずつの値上げをしました。(毎月25日と26日の日中は無料、それ以外は110円)

これについては、親会社のセブン&アイホールディングスの4月8日に公開された「決算短信」の中でも大手銀行の手数料改定について以下の通り触れています。

セブン銀行における当連結会計年度末時点の国内ATM設置台数は25,686台(前連結会計年度末差492台増)となったものの、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う外出自粛及び一部提携金融機関による手数料体系変更の影響により、1日1台当たりの平均利用件数は89.7件(前年同期差2.3件減)となり、当連結会計年度のATM総利用件数は前年を下回りました。(出所:セブン&アイホールディングス『2020年2月期決算短信』)

 

【追記(2021/05/08) 上記引用部分が、筆者が確認する限りでは、削除されていました(決算短信の変更訂正は場合によっては、お知らせしなくても良いことになっています。*1

これは、コンビニ手数料の値上げが、利用件数に影響がないことが示唆されます。

 

2020年5月に、三菱UFJ銀行は、既に、セブン銀行手数料の値上げをしています。決算短信を見ると、親会社として、コンビニ手数料の値上げは、セブン銀行の取引件数減少の要因と捉えているようです。

また、三井住友銀行の値上げを前に、3月にセブン銀行ATMの駆け込み需要が生じた可能性があります。

 

 4月以降の利用件数はどうなる

過去2年間の例ですと、平均利用件数の2ヶ月の合計が190件を越えていると、翌月は、80件台に落ち込んでいます。

そう考えると、4月は、80件台に落ち込みそうです。

【追記(2021/05/08) 5/7に発表された4月月次は96.6件でした。予想を外して申し訳ないです。セブン銀行ATMを無料で使える日ができたため、利用件数増加したとも、考えることもできます。】

加えて、上記の通り、三井住友銀行手数料の値上げが、4月以降の利用件数減少圧力となりそうです。

 

みずほ銀行と、りそな銀行は、セブン銀行ATMでの平日の日中の手数料を、まだ値上げをしていません。

今後、この二銀行が値上げをする可能性も十分に考えられます。そうなると、セブン銀行は、例年通りの平均利用件数を維持するのが、難しくなっていきそうです。

 

セブン銀行に投資をする場合は、毎月10日に公表される月次の情報を丁寧に読み解き方向性を見極める必要があります。

以前に書いたセブン銀行に関する記事も、合わせて読んでみてください。

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それでは、良い投資を。

 

*1:決算短信等を開示した後に、開示内容について、変更又は訂正すべき事情が生じた場合には、当該変更又は訂正の内容を「決算発表資料の訂正」として開示することが必要となりますが、当該事情の発生が、有価証券報告書又は四半期報告書の提出前である場合には、投資者の投資判断上重要な変更又は訂正である場合を除いて、有価証券報告書又は四半期報告書の提出後に遅滞なく行うことでも足りるものとしています。』

日本取引所HPより