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【ヤマダホールディングス】コロナで他社苦戦、それでもヤマダ電機は増収増益のワケ

5月6日に発表された決算短信等を基に、

家電小売「ヤマダ電機」でおなじみヤマダホールディングスの業績を確認していきます。

ヤマダホールディングス「2021年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」

目次

 2021年3月期は、コロナにも関わらず増収増益のワケ

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2021年3月期実績

  • 売上高は1.75兆円(前期比8.7%増)
  • 営業利益は920億円(前期比140.2%増)

ここ数年売上高は、横ばいが続いていました。

ところが、コロナで厳しい経済環境にあるのにも関わらず、ヤマダホールディングスは、売上高を伸ばすことができました。これは「新生活様式」や「巣ごもり需要」により主力である家電等の販売が好調であったことが要因です。

 

テレワークなどで家で過ごす時間が増加したので、家で仕事をする為、あるいは、家庭での生活環境を向上する為の消費がうまれました。

特に、仕事で使うパソコンや、家事の負担を減らすための調理家電、空気清浄機、ゲーム機などが好調だったようです。

 

そして、家電小売の枠にとらわれず、家具、住宅関連までまとめて販売できるヤマダの強みが、消費者に支持されたようです。

実際に、同業のビックカメラは2020年8月期の実績は

  • 売上高は8479億円(前期比5.2%減)
  • 営業利益は120億円 (前期比47.4%減)

と、減収減益でした。今期予想では、

  • 売上高は8660億円(前期比2.1%増)
  • 営業利益は177億円(前期比46.7%増)

と増収増益を見込むものの、ヤマダホールディングスと比べて、巣ごもり需要をうまく取り込めていないことが分かります。

 

また、外出自粛の影響により、都市型の店舗で売上高が落ちる一方で、郊外型の店舗で売上高の増加が見られたようです。

 

営業利益は、営業時間の短縮や広告宣伝費の抑制により、費用が低下しました。

その結果として、売上高利益率が5.25%と前期の2.38%を上回りました。

 

2022年3月期の会社予想は、巣ごもり反動減を警戒し、やや弱気か

  • 売上高1.68兆円(前期比3.5%減)
  • 営業利益900億円(前期比2.5%減)

コロナによる経済悪化や巣ごもり需要の反動減を懸念して減収減益を予想しています。

その一方で、買収したヒノキヤグループ(住宅事業)や大塚家具など家電小売以外の事業には、成長の伸びしろがあるので、期待ができそうです。

 

「決算説明資料」*1

によると、

売上高 2021年実績 2022年予想
デンキ事業 1兆4820億円 1兆4411億円
住宅事業 1922億円 2801億円

デンキ事業(家電小売等)は減収を見込む一方で

住宅事業では、大幅な増収を見込んでいます。

 売上高の構成比率で見ると、

構成比率 2021年実績 2022年予想
デンキ事業 80.6% 75.3%
住宅事業 10.5% 14.6%

 

 住宅事業の大幅な伸びにより、デンキ事業の比率が下がることが見込まれています。

家電小売の成長は頭打ち感があります。住宅事業をしっかりと成長軌道に乗せられるか次第では、ヤマダホールディングスの売上高は拡大する余地はありそうです。

 

今後のヤマダホールディングスの株価はどうなるのか

プラス材料

  • 店舗の効率化による利益率改善
  • 買収した会社とのシナジーあり

コロナによる外出制限等で、小売は苦戦を強いられています。

その中で、利益率を向上できたので、今後、感染が収まり街に人手が戻った時にも、大きく利益をとれるという期待が持てます。

 

ヤマダホールディングスは同業を買収して大きくなった会社ですので、買収のノウハウが社内で蓄積されていることも強みになっていそうです。

実際に、買収した大塚家具の赤字幅が縮小しています。

これは、ヤマダ電気で大塚家具の商品を売ることで売上が増えているからです。

それとは逆に、大塚家具で家電を売ることもでき、買収シナジーを十分にいかせています。

また、家を買うことが、長く使える家具を買う動機になります。

なぜなら、家を買うと、引っ越しによる間取りの変更がなくなるので、多少高くとも自分の家に合わせた家具を揃えようと考えるようになるからです。

家に合わせた家電と家具を提案できるのは、今後のヤマダホールディングスの強みになりそうです。

住宅事業をより成長軌道に乗せたり、大塚家具が黒字化すれば、ヤマダホールディングスの株価の上昇は望めそうです。

マイナス材料

  • コロナの感染拡大
  • 巣ごもりの反動減がどの程度か
  • 株主優待改悪

感染状況に関しては、不確定要素が大きいので、コロナが続く限り企業の予想修正には敏感になる必要があります。

 

前段の通り巣ごもりの反動減は生じそうです。一般的に高い家電は毎年買うようなものではないので、高単価な商品が前期に比べて売れなくなりそうです。

 

今年の2月に部分的に株主優待の改悪をしました。

ヤマダホールディングスによると「株主の皆様に対する利益還元の公平性及び株主配当と株主優待とのバランス等という観点から、総合的に検討を重ねた結果」とのことです。

実は、株主優待は、海外投資家の手に渡らないなど、株主間での不公平が指摘されています。今後もヤマダホールディングスが利益還元の公平性を重視するなら、株主優待の改悪を行うことも考えられそうです。

 

 最後に

 

この記事が参考になった方は、↓の記事も御覧ください。

www.inversionista.tokyo

それでは、良い投資を。

 

*1:決算短信と売上高の集計仕方が若干異なります。